日本初となるメタバース広告の効果検証を実施いたしました。視聴効果およびブランドリフト効果などに関する有為な結果を確認しました。

 

【調査概要】

世界的なゲーミングメタバース「ROBLOX」において、日産自動車株式会社と連携して同社の企業広告を配信し、日本初となるメタバース広告配信の効果検証を実施しました。

 

■広告配信フォーマット
「ROBLOX」における広告配信ネットワークを保有する米国Super League Gaming社と提携し、同メタバース空間におけるサイネージ(屋外広告)型の広告枠を販売・提供しています(※)。今回の検証では、このVOOH(Virtual Out of Home)*を活用しました。

*VOOH(バーチャルサイネージ広告):ユーザーが参加する3D空間内に、現実の屋外広告と同様の形式で掲載される広告枠。ユーザーのプレイ環境は阻害せず、ネイティブに訴求可能。また、デジタル上の空間で掲載されるためユーザーの広告視認時間/視野角/距離を判定し適切な接触(ビューアブルインプレッション)計測を行い、1接触当たりの単価(インプレッション単価)ベースで配信を設定できる点も特徴。

 

■クリエイティブ/掲載イメージ
3D空間での配信にあたり、より視認性を高めるためにメタバース空間の世界観に合致し奥行きのある立体視バナーを考案し制作。存在感のあるクリエイティブ配信を行いました。

 

■調査内容
①媒体取得の配信数値
一般的なデジタル広告配信における指標を中心に実績値を算出
<主な計測指標>
・広告ビューアブルインプレッション
・広告リーチ
・広告視聴時間(1接触当たりの広告視聴時間)
・広告配信単価(1接触当たりの広告接触単価)

②NPC**アバターを用いたブランドリフトアンケート調査
ゲーム内のNPCアバターを用いたブランドリフトアンケート調査
<聴取方法>
ROBLOXの各空間に配置したNPCアバターが選択式アンケートを実施。ユーザーが話しかけることにより聴取を開始する(複数設問を順に表示する形式)。広告接触者/非接触者(有効回答数N=6,458)別でのリフト差分を比較。

**ゲーム上でプレイヤーが操作しないキャラクターのこと

③第三者調査機関によるメディア露出価値調査
第三者調査機関のニールセンスポーツ社との連携によるメディア露出価値調査
<聴取方法>
ニールセンスポーツ社独自の「クオリティ・インデックス(QI)スコア」指標(画面上で広告看板が占める割合や、露出位置、1回当たりの秒数、画面上のほかの広告看板の個数などを基に算出する指標)を用いて、「ROBLOX」空間内広告のメディア露出価値を調査・分析し、効果的な露出や価値向上に対するインサイトを得る。(提供:ニールセンスポーツジャパン株式会社)

 

【調査結果サマリ】

①デジタル広告と同水準の視聴効果
媒体取得の配信数値において、1ビューアブルインプレッション当たりの単価が、動画配信プラットフォームのインプレッション並みの単価で配信することができた。また、1接触当たりの広告視聴時間は、動画配信プラットフォームの広告と同水準という結果も得られた。

②平均5ポイント以上のブランドリフト効果
NPCアバターを用いたブランドリフトアンケート調査において、有効回答者のうち、広告接触者のブランド認知/好意度/想起が、非接触者に比べて、いずれも平均5ポイント以上リフトした。

③メディアROIは平均4.5倍
ニールセンスポーツ社と実施した媒体露出換算調査では、「QIスコア」で一般的なサッカー中継における看板広告の平均値の2-5倍、メディアROI(広告掲載金額に対し同社が算出する媒体横断での価値換算金額の倍率)が5.4倍(平均4.5倍)という結果となった。

 

■考察
 メタバース空間内における広告配信において、定量・定性ともに一定水準以上の効果を確認しました。特定の空間内に滞在し続けるゲーミングメタバースの性質上、広告に接触する時間が長くなったことに加え、ゲームコンテンツは一般的に画面を注視しながら行われるため、広告への印象(認知や想起など)が高まったと考えられます。

 

今後もARROVAでは、生活者の可処分時間の投下が加速すると予想されるメタバース領域における、先端的な広告プロダクトの開発・商品化を行い、企業のマーケティング活動の支援を推進してまいります。

 

 

■ROBLOXについて
「ROBLOX」は、全世界に2億人以上のMAU(マンスリーアクティブユーザー)を抱えるゲーミングメタバースです。ユーザーはオンライン上で様々なコンテンツを体験・創造することができ、ユーザー間の交流及びデジタルアイテム等の取引によるコミュニティやエコシステムが形成されています。「Fortnite」や「マインクラフト」に並び、最も”メタバース”を体現しているコンテンツの一つと評価されており、Z世代への新規のタッチポイントとして、企業・ブランドによる出展も多数行われています。

 

〈当時のプレスリリース、詳細はこちらから〉

DAC、全世界2億人超が利用するゲーミングメタバース「ROBLOX」で日本初となる広告配信サービスの効果検証を実施 | インターネット広告 DAC